コンプライアンスとは

マーケティング用語

コンプライアンスとマーケティングについてみていきたいと思います。コンプライアンスは日本語で法令遵守という訳になりますが、企業がマーケティングをする上でコンプライアンスといったときに、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。コンプライアンス違反事例などもみていきましょう。

コンプライアンスとは

コンプライアンスとは、英語のcomplianceのことです。命令や要求に従うことを指し、ここでは、企業が法律や社会規範を守って企業活動をすること意味します。最近ではコンプライアンス違反というと法令だけではなく、社内ルールへの違反や道徳的、倫理的違反なども含まれるようになってきました。こういった問題は、主に不正会計、個人情報流出、労働上の問題(労働時間、セクハラ、パワハラなど)に関する問題が多いのですが、マーケティング観点では、どのようなものがあるでしょうか。

現在は顧客情報をベースとしたマーケティングが主流になってきており、顧客データはマーケティングにおける重要な要素となっていますが、個人情報流出は重大なコンプライアンスの問題となります。顧客の個人情報は企業にとって資産とも言える存在であり、この流出は企業を信頼して情報を預けた顧客の信頼を裏切り、信頼を失う事態に発展します。国内でも、ベネッセ(派遣社員の情報持ち出し)、ソニー・コンピュータエンタテインメント(海外からのハッキング)など事例は多く、個人情報を扱う企業にとっては非常に重要な問題です。

また「リサイクル素材を製品に使っています」「売上の一部を後進国の教育団体に寄付しています」などを謳う製品を販売することは、SDGsに代表される環境への配慮や社会問題の解決であり、企業のビジョンに結びつきやすいものです。しかしそういったビジョンに掲げた項目が偽りである場合もコンプライアンスの問題となります。虚偽の宣言により顧客をだまし、企業活動を行うことはその事実が露呈したときに、企業は信頼を失い存続が危ぶまれることになります。

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このようにさまざまなコンプライアンス問題がありますが、問題を起こさないことはもちろんのこと、問題が起きた場合でも対処を速やかに行うこと、真摯な姿勢で対応することなど、被害を最小限に留められるような対応が必要となるでしょう。顧客の信頼を維持するためにも、コンプライアンスには常に気にかけていく必要があります。

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