“5A Loyalty診断”サービスの紹介 第2回 5A診断とは(5回シリーズ)

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「近代マーケティングの父」フィリップ・コトラーが提唱したオリジナル指標でロイヤルティマーケティングに取り組むことができる、トランスコスモス(以下当社)の“5ALoyalty診断”サービスについての紹介記事です。デジタル社会の現代におけるロイヤルティマーケティングの必要性、サービスの目的やメリットを全5回にわたってご紹介します。第2回の今回は、“5A Loyalty診断“の基本となる5A診断について解説します。

「5A」とは

“5A Loyalty診断“は前回の記事でお話したとおり、5A診断・CX診断・パーセプション診断の3つの診断からなっています。第2回では5A診断は何ができるのか、どんな指標やパターンが示されるか解説します。フィリップ・コトラーの提唱する5Aはそれぞれ認知(Aware)・訴求(Appeal)・調査(Ask)・行動(Act)・推奨(Advocate)の5段階のプロセスに分かれています。5A診断は、この5Aプロセスそれぞれについて測定対象となるブランドがどの程度強いのか、弱いのかを可視化することができるのです。ブランドごと、セグメントごとにフィリップ・コトラーが提唱したオリジナル尺度で測定することが可能となっています。例として、最後のAである「推奨(Advocate)」はロイヤルティの強さを示すともいわれますが、このロイヤルティの強さをセグメント別に測定することが可能です。具体的には、若い女性にはAdvocate=ロイヤルティが弱かったが、高齢層でロイヤルティが強かった、といったことが分かってきます。さらにそれぞれの測定結果に関して、競合と比較するとどうなのか?どこのプロセスで勝っているのか、負けているのかということが細密に知ることができるのが当社の提供する5A診断です。

5Aの重要な指標 PARとBAR

この5Aを組み合わせることで、全部で11通りの指標がつくられますが、この指標をもとにして当社はそれぞれの企業やブランドに対して診断情報を提供しています。その中でも最も重要な指標が、認知を分母とした「推奨」と「行動」の指標といえるでしょう。

認知を分母として行動を分子とする指標は「購買行動率」です。PARとよびますが、この指標はこれまでのマーケティングのKPIであるとフィリップ・コトラーは言及しています。つまり短期的なシェアに相関する指標といってよいでしょう。もう一つの指標は、認知を分母として推奨を分子とする指標です。BARとよんでおり、これがロイヤルティの指標になるのです。フィリップ・コトラーはこれからのマーケティングのKPIはBARにおかれるべきであるという主張をしています。PARは短期の売上に相関しますが、BARは長期の利益に強い影響をもたらすということを説いているといえます。

5Aの理想形と4つの類型パターン

そしてこの5Aの理想的なパターンは、蝶ネクタイ型とされています。世界中のデータを集めたフィリップ・コトラーの研究において、企業の実績とパターンが調査された結果として提唱されている理想型です。ざっくり申し上げると、認知した人がすべてそのブランドを推奨し、さらにそのブランドに好意をもったひとがすべて行動=購買するというパターンとされています。

5Aのパターンは、世界中で国民性や商品カテゴリによってさまざまな形態をとることが当社の調査でもわかっています。5Aの類型は4つのパターンに分類できるとフィリップ・コトラーの研究から示されています。

重要な点としては、5Aがこれまでのカスタマージャーニーのように漏斗状の構造をしている場合は一番右側の「ファネル型」を示しますが、当社が手掛けた国内外の数百の事例で、ファネル型のパターンになった企業やブランドは一つもありませんでした。これは、これまでのカスタマージャーニーがデジタル社会においては通用しないというフィリップ・コトラーの主張をまさに証明しているといえます。また、日本においては一番左側のドアノブ型のパターンが多いです。特徴としては、推奨が出にくいというという我が国の国民性を表しているのではないでしょうか。逆に中国のような国では活発な情報発信が好まれており、推奨は非常に大きくなる傾向があります。このように世界の国民性、ブランドカテゴリの特徴によって5Aのパターンは変化します。また同じカテゴリの中においても企業間で異なる場合もあれば、そうならないケースもあります。

ロイヤルティマーケティング戦略をはじめるために

5A診断というのは一人ひとりをオリジナル尺度で測定・集計することによって企業やブランドのロイヤルティのどこが強いか・弱いか、また競合と比較してどう違うのかについて、詳細に理解するための定量的な指標です。自社のロイヤルティ構造を可視化し、現状のブランドやサービスについて、各項目の課題やセグメント別の傾向を把握することは、ロイヤルティマーケティングの戦略立案のための第一歩となります。

(解説・トランスコスモス株式会社 福島常浩)
(解説画像は『コトラーのマーケティング4.0』より当社にて編集)

”5A Loyalty診断”サービスの紹介 第1回 ロイヤルティマーケティングの戦略構築をはじめるために
“5A Loyalty診断”サービスの紹介 第2回 5A診断とは(本記事)
“5A Loyalty診断”サービスの紹介 第3回 パーセプション診断とは
“5A Loyalty診断”サービスの紹介 第4回 CX診断とは
“5A Loyalty診断”サービスの紹介 第5回 まとめ


福島常浩が御社のマーケティングをディレクションいたします

トランスコスモスでは、フィリップ・コトラーの提唱する5Aコンセプトに沿ってマーケティング戦略提案をいたします。実際のご提案に際しては、当記事の解説者である福島常浩がデジタル時代に最適化したロイヤルティマーケティングをサポート。まずは御社のお悩みをお聞かせください。

トランスコスモス株式会社 上席常務執行役員
公益社団法人日本マーケティング協会 理事
福島常浩
東京工業大学大学院修了後、味の素株式会社に入社。その後、GE Capital、三菱商事、ぐるなび、メディカルデータビジョンを経て、ビッグデータ事業、マーケティング責任者等を歴任。専門分野は、新事業・新製品開発、ブランド論、医療ビジネス、ロイヤルティマーケティング。トランスコスモスではマーケティング関連の事業開発を担当し、書籍 『コトラーのマーケティング4.0』 で紹介された5A診断を日本で独占的に提供している。

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