マーケティング2.0

1970年代に入ると、経済も豊かになり、売り手と買い手のパワーバランスも大きく変化するようになります。市場の価格競争も進み、類似した商品や模倣品で溢れかえるようになります。消費者は似たような商品の中から自分のニーズを満たす商品を選ぶようになり、売り手優位の「ただ安い商品を作れば売れる」という時代は終わりを告げるのです。この時代のマーケティングを、コトラーは「マーケティング2.0」と名付け、『顧客志向』で『戦略的に顧客満足を探る/顧客管理』だと述べています。マーケティング2.0では、ただ製品を安く売るのではなく、買い手にとって何が必要か、つまり買い手の多様化する「ニーズ」が何か?を探る事が重要視されるようになってきたのです。そのため、どんなニーズを持つ顧客が、どの程度の規模で存在するのか?そしてその中からどのニーズを持った人を狙って商品開発するのか?というマーケティング戦略が企業にとって必要不可欠になりました。